
「お墓参りに行きたくても、なかなか行けない…」「実家のお墓を継ぐ人がいない…」
近年、このような悩みを抱える方が増えています。
特に、東京などの大都市に住む地方出身の方や、地方在住の高齢者の方にとっては、故郷の墓地を維持することが難しい状況も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では、墓じまい・改葬を検討している方々に向けて、手続きの流れや注意点、専門家への相談について解説します。
特に、東京などの大都市に住む高齢者を含めた方々や、地方在住の方々に向けて、故郷の墓地を整理する際、疑問や不安を解消できる情報を提供します。
1 行政書士への相談
墓じまい・改葬は、法的な手続きやお寺との交渉など、デリケートであり、複雑な手続きが必要です。
そのため、専門家である行政書士に相談することで、スムーズな墓じまいを進めることができます。
(1) 墓じまい・改葬の相談内容
行政書士への相談では、墓じまい・改葬の手続きだけでなく、相続の手続きや遺言の作成についても相談することができます。
特に、墓じまい・改葬について、相続などと併せて、今後のあり方、将来の不安な気持ちなども、一緒に相談されることをお勧めします。
例えば、「実家のお墓をどうするか」という問題は、多くの場合、相続問題と密接に結びついています。
誰が墓を継ぐのか、費用は誰が負担するのか、といった問題は、相続人全員で話し合って決める必要があります。
行政書士は、このような話し合いのサポートや、必要な書類作成の代行も行います。
また、「将来、自分がお墓参りに行けなくなった場合、どうすればいいのか」といった不安についても、具体的に相談することができます。
永代供養という選択肢や、生前に墓じまいを行うことのメリット・デメリットなど、様々な情報を得ることができます。
(2) 寺院墓地の場合の注意点
特にお寺の境内の寺院墓地にお墓がある場合、その墓じまいをお寺の住職に直接話をする際、その住職の人柄にかなり左右されることが多く、かなりデリケートな部分があります。
特に離檀料とかお布施の金額問題となると、ご自身だけで交渉をすると、問題がこじれたり、いやな思いをしたり、法外な金額を請求されたりする危険があります。
離檀料は、法律で定められたものではありませんが、寺院によっては慣習的に支払う必要がある場合があります。
その金額も、寺院によって大きく異なり、事前に相場を調べておくことや、交渉の際に行政書士といった専門家を同伴することも検討しましょう。
また、お布施についても、相場や金額の意味合いなどを理解しておくことが大切です。
(3) 事前相談の重要性
そのことを考えると、事前に行政書士に相談して、どのように話を持っていくか、それとも一緒に行ってもらうか、後々のトラブル防止や円滑な業務推進を考える必要があります。
なお、すでにお寺の住職と交渉を一人でしてしまい、かなり話がこじれてしまった場合は、行政書士では対応できません。
後々、裁判所での訴訟も念頭に置く必要もあるので、弁護士に相談する必要があります。
そうならないためにも、事前にトラブルを回避する方法で、お寺と円満に相談する方が得策で、そのためのお手伝いは行政書士が行います。
行政書士は、法的な知識だけでなく、寺院との交渉経験も豊富です。
どのような言い方をすれば、円満に話を進めることができるのか、どのような点に注意すべきかなど、具体的なアドバイスを受けることができます。
2 行政書士の業務
(1) 墓じまいの相談・交渉
まずは墓じまいの了解を、お墓のあるお寺の住職の了解を得るのが、最大のポイントになります。
お寺に行政書士と一緒に行って、墓じまいの相談をする場合は、別途報酬が必要になりますので、その金額など確認してください。
行政書士に同行してもらうことで、施主様は精神的な負担を軽減することができます。
また、専門家の視点から、様々なアドバイスを受けることができます。
例えば、離檀料の相場や寺院との交渉方法、必要な手続きなどについて、具体的な情報を得ることができます。
(2) 行政書士の業務の流れ
行政書士の業務の流れは、以下のとおりです。
・ 事前に相談・アドバイス
・ 業務委託の契約締結
-行政書士への報酬金額、支払時期、業務の範囲などを確認
・ 依頼
-遺骨の数、その氏名、死亡日など確認作業、お墓の現地確認などを実施
・ 改葬許可申請書の作成
-市町村の担当から、改葬許可申請書を入手し、その書類への記載
-墓じまいのお寺の住職からの記名押印を依頼
-改葬先(お寺、民間霊園、公営墓地など)の管理者からの受入の記名押印
-代理として行政書士に委託する場合は、委任状が別途必要になります。
・ 改葬許可申請書の提出
・ 改葬許可証の受け取り
・ 改葬許可証により、実際の墓じまい作業・改葬作業の着手
・ 墓じまいの撤去・遺骨取り出しの立会
・ 改葬先での納骨等の立会
これらの手続きの中で、行政書士は、書類作成の代行、関係機関との交渉、手続きのアドバイスなどを行います。
特に、改葬許可申請書の作成は、専門的な知識が必要となるため、行政書士に依頼することをお勧めします。
(3) トラブル発生時の対応
もし、お寺などとトラブルとなった場合は、弁護士を紹介し、対応することになります。
行政書士は、法律の専門家ではありませんので、訴訟などの法的な手続きが必要になった場合には、弁護士に依頼する必要があります。
しかし、行政書士は、トラブルの内容や経緯を把握していますので、弁護士への引き継ぎをスムーズに行うことができます。
(4) 業務全体の流れ
全体の業務に共通することは、各関係者へのあいさつはもとより、全体の流れや費用などについて、丁寧に説明をして、円満に進むよう手配をしていきます。
墓じまいは、多くの関係者が関わる複雑な手続きです。
行政書士は、それぞれの関係者とのコミュニケーションを円滑に行い、手続き全体をスムーズに進める役割を担います。
(5) 寺院への対応
なお、お寺側に、許可申請書への記名や押印を依頼するときは、直接お邪魔して、丁寧に説明をしたうえで、書類に記載等していただくことになります。
お寺がかなり遠方の場合は、行政書士に対して、別途交通費・宿泊費がかかる場合がありますので、必ず事前に相談してください。
行政書士は、寺院との交渉に慣れていますので、安心して任せることができます。
3 専門家への相談で安心を ~行政書士のサポート~
墓じまいは、法的な手続きや寺院との交渉など、複雑な手続きが必要です。
そこで、専門家である行政書士に相談することで、スムーズな墓じまいを進めることができます。
当事務所では、墓じまいに関する相談を承っております。お気軽にご連絡ください。
4 まとめ ~故郷を大切にする気持ちを未来へ~
墓じまいは、決してご先祖様をないがしろにするものではありません。
むしろ、時代の変化に合わせて供養の形を変え、未来へと繋ぐための選択と言えるでしょう。
墓じまい・改葬は、人生における大きな決断です。
だからこそ、信頼できる専門家にご相談ください。
当事務所では、お客様の不安や疑問に寄り添い、丁寧なサポートをさせていただきます。
当事務所では、お客様の気持ちに寄り添い、最善の解決策をご提案いたします。
この記事を読んで、少しでも墓じまいについて考えるきっかけになれば幸いです。
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行政書士藤井等事務所
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